ハードウェアウォレットと秘密キーの仕組み

ハードウェアウォレットと秘密キーの仕組み

ハードウェアウォレットの秘密キーとは?

秘密キーはリカバリーフレーズ、バックアップフレーズ、リカバリーシード、24単語のフレーズ、復元フレーズ。などと呼ばれます。秘密キーはウォレットによってその単語の数も違いますが、ビットコインなどの仮想通貨資産を所有するため、保管するための大事なものです。秘密キーは暗号化されたデータです。

秘密キーとはリカバリーフレーズのこと?

ハードウェアウォレットの秘密キーとは?

ハードウェアウォレットの初期設定時にも記入するリカバリーフレーズはリカバリーシード、復元フレーズ、復元ワード、バックアップシード、バックアップフレーズ、ニーモニック等とも呼ばれ、メモした24単語はハードウェアウォレットの中では複雑な英数字に暗号化されています。

メモした24単語はウォレットのBIPの中で暗号化され、本体に格納されています。その暗号化された英数字が秘密キーです。

レジャーナノSやTREZORでは24単語のリカバリーフレーズをメモすることが秘密キーをメモしたことと同意義になります。しかしハードウェアウォレットの暗号化された秘密キーそのものは私達は目にすることはありません。表示することもできません。

この秘密キーですが、ペーパーウォレットやホットウォレットの場合、違う種類の仮想通貨のウォレットを作るたびに増えていくものですが、ハードウェアウォレットがあればそのハードウェアウォレットに対応している仮想通貨は一つの秘密キーで管理ができます。

ビットコインをはじめとする仮想通貨は実体がないもので、自分の手持ちの秘密キーと紐づけた公開キーとブロックチェーン上のトランザクション(取引履歴)でその残高を確認できるようになっています。

あなたの仮想通貨はどこにありますか?

秘密キーは自分でもつことによって初めて仮想通貨の資産があなたのものになります。取引所にある仮想通貨は取引所の秘密キーで管理されています。そのため、取引所の仮想通貨は自分の設定したウォレットに送るまで、その所有権は取引所にあります。取引所の管理画面で送金するのはあなたのウォレットといえません。なぜなら取引所のアプリでは自分の秘密キーの設定はしていませんし、秘密キーを使ったトランザクションの作成はできません。

取引所のアプリで仮想通貨を送金する場合、実際には私達がハードウェアウォレットで送金するときのようにトランザクションの作成、署名という行為を取引所のアプリで送金を依頼があった後、その操作を取引所側で行います。取引所のウォレットアプリは厳密にいうとウォレットではありません。取引所のウォレットアプリでできることは送金手続きの依頼です。

ハードウェアウォレットの秘密キーは取引履歴と紐付いている

ハードウェアウォレットの秘密キーは取引履歴と紐付いている

ビットコインを始めとする仮想通貨の送受金には公開キー(送受金の際に使うアドレス)と秘密キーが一致しないと送れない仕様になっています。この公開キーは秘密キーを元に作られます。秘密キーでつくられた公開キーに秘密キーの署名、トランザクションの作成時にハードウェアウォレットのボタンを押す行為があって初めて送金されるので、秘密キーさえあれば、いつでもブロックチェーンから送金した取引履歴を確認することができます。それを簡易的にして秘密キーを元に残高を表示してくれたり、公開キーを自動で生成するのがハードウェアウォレットです。

秘密キーが他人とかぶることはないの?

ハードウェアウォレットの秘密キーはいくらでも生成することができる

秘密キーはつくることができる。ということで皆さんが疑問に思われてよく質問にあがることが、「秘密キーが他人とかぶることはないの?」です。秘密キーと公開キーのペアは公開キーの文字数の桁や秘密キーの数を考えてみても、そのペアの作れる数というのは天文学的な数字となります。そのため、万が一でも被る可能性はないです。

秘密キーと公開キーのペアはハードウェアウォレットの中で生成されます。リストアすれば新しい秘密キーが出てくるのですが、これも何度リストアしても新しい秘密キーがでてきますので、秘密キーと公開キーのペアはいくつでもつくれることがわかります。

ビットコインなどの仮想通貨は送受のたびにアドレスが生成されますが、これも都度ハードウェアウォレットの秘密キーとペアで生成されます。新しく生成されたアドレスだけでなく古いアドレスも有効です。

ハードウェアウォレットとブロックチェーン

ハードウェアウォレットにはビットコインそのものではなく秘密キーが入っている

ハードウェアウォレットの仕組みと秘密キーの仕組みを理解しようとするときに避けて通ることができないのはブロックチェーンの仕組みです。ブロックチェーンとはなにか?という部分についてよくわからずに仮想通貨投資をしている人が多いですが、ブロックチェーンがなんなのか?が完全に理解できなくてもなんとなくわかっておくと、トラブルがあったときにも慌てずにすみます。

仮想通貨はすべてブロックチェーンで管理されています。ブロックチェーンを簡単に説明すると、中央政権でなく、インターネットに接続しているパソコン同士が同じ情報を共有し、誰も改ざんすることができないものです。例えばLINEはLINEのサーバーがありLINEのシステム自体を会社がデータ管理、運営していますが、ビットコインなどの仮想通貨は特定の誰かが管理しておらず、世界中のパソコンで誰もが全く同じ取引履歴を閲覧することができるようになっています。

世界中にあるサーバーで同じデータが共有されるため。一つのパソコンやサーバーがだめになっても他の数千台のパソコンが正常に動作していれば問題ありません。世界中にあるサーバーに一度にアクセスし、すべてのデータを同時に改ざんすることはどんなハッカーでもできません。というのがブロックチェーンです。

すべての仮想通貨は暗号化されており、ブロックチェーン上の取引を誰かが修正したり、取り消すことはできない仕組みになっています。ビットコインなどの仮想通貨は写真のデータなどと違い上書き保存やコピーはできません。そのため間違って送っても戻ってきませんし、秘密キーをなくしたら、その仮想通貨資産を二度と取り出すことができません。

ハードウェアウォレットの不具合はブロックチェーンとは関係ない

ハードウェアウォレットにはビットコインそのものではなく秘密キーが入っている

ハードウェアウォレットそのものには仮想通貨資産は一切入っていません。入っているのは秘密キーと生成された公開キーで、重要なのは秘密キーです。この秘密キーさえあれば、ブロックチェーン上のトランザクションにあるあなたの公開キーと紐づけ(署名)ができ、仮想通貨資産を送受金できます。Ledger Nano Sで不具合がある時、残高が上手く反映されないのは赤のビックリマークの部分にエラーが発生しているためです。ハードウェアウォレットそのものに不具合があるわけではなく、ブロックチェーンとの間にあるハードウェアウォレットの販売元である会社のサーバーに何らかの不具合やエラーが発生しているのが原因です。

この例ではLedgerの写真を使っていますが、サーバーの不具合やエラーはLedgerに限らずTREZOR、MyEtherWalletなど他のウォレットにも起こることです。

このエラーがどこに発生しているかを理解すれば、なぜ残高やトランザクションが表示できないか?アプリやウォレットのインターフェイスが見れないか?の原因がわかるはずです。もちろん、それ以外にもあなたのパソコン自体の不具合やアクセスを妨げるアプリやプログラムが動いていたり、USBドライバーなどのパソコンとの接続エラーも考えられます。

ブロックチェーンへのアクセスの不具合があるか?確認する

ハードウェアウォレットの各社はサーバーのステータスを公開しているので、まずはステータスを確認しましょう。ステータスにエラーが出ているときは、送受金をしても残高に反映されません。しかし先程の図をみればわかるように、エラーが発生しているのがどこか?わかれば、残高に反映されないのが仕方ないことがわかります。

http://status.ledger.fr/
http://status.trezor.io/

エラーや不具合は各社対応することになりますが、例えばTREZORで不具合が起きていてもLedgerで不具合が起きていなければ、不具合の起きていないインターフェイスを使って表示させれば残高も反映されていますし、送受金も可能です。Ledgerのイーサリアムウォレットで不具合が起きていてもMyEtherWalletで確認や送受金ができるのと同じで、ブロックチェーンにアクセスできれば、正確な残高と履歴が反映されます

不具合やエラー発生時は他メーカーのハードウェアウォレットを使用したり、他のインターフェイスを使うなどすれば、問題ないです。残高が反映されないなと思ったら、まずは落ち着いてトランザクションがどうなっているか?サーバーエラーや不具合が発生していないか?確認しましょう。

ハードウェアウォレットで保管した仮想通貨ってどこにあるの?

仮想通貨資産自体はデータとしてトランザクション上に存在しているだけであって、写真データのようにコピーペーストができないものです。なので取引として存在しているだけで、暗号化された数字でしかありません。ハードウェアウォレットには秘密キーしか入っていないとハードウェアウォレットの仕組みで説明していますが、ハードウェアウォレットそのものにはビットコインは入っていなのです。

そのため、Ledger Nano SでもTREZORでも同じで、本体にはビットコインなどは入っておらず、単にブロックチェーン上のデータをハードウェアウォレットの秘密キーに紐付いたものをまとめて表示させてくれているというのが正しい理解です。ハードウェアウォレット本体には秘密キーが入っているがために暗号化された数字の取引の所有者となれます。

ハードウェアウォレットにも取引所にもなんらかの形のあるデータそのものが存在しているわけではなく、暗号化された数字の所有権が秘密キーによって得られるというイメージです。

ビットコインは取引所のサーバーにもハードウェアウォレットにも入っていません。

そのため、自分の秘密キーで仮想通貨を保有すれば、取引所が潰れようと、ハードウェアウォレット壊れようが、会社がなくなろうが問題がないことがわかるはずです。

自分の秘密キーで仮想通貨を保有しない、取引所に置きっぱなしというのは仮想通貨資産の所有権を自ら放棄しているに等しい行為です。

仮想通貨はすべて自己責任というのはこういったブロックチェーンの仕組み、ウォレットの仕組みが理解できていること。資産管理を自らの責任で自立して行うことなのです。日本人は銀行や国、会社のサービスを信頼しているため、またサービスが手厚いため、銀行や国、会社を信用しています。仮想通貨ではそれが裏目にでることがあります。今後どう管理すべきかは自分で責任を持って考えることが大切です。

仮想通貨はいままでの投資とは全く別物です。

仮想通貨投資は誰の責任にもできません。まずは自分の秘密キーで仮想通貨資産を自分で管理することから始めましょう。

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